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FPAPスタッフによる『ステージスタッフワークショップ+α』修了後レポート!!

◆9月15日:装置講座後半 講師:権藤智海(U.G.C)

当日時間の都合により答えられなかった質問への回答をアップします!

Q:ホールの床に直接テープを貼るのはよくないと思うのですが。

A:どこのホールでも、直接床貼りしてもよいテープというのが決められていますので、ホールの方に尋ねて使用可能なテープを貼りましょう。

Q:揃えておくべきテープ類と用途について。

A:布ガムテープ・・・最もスタンダードなテープで用途は多岐。
  ビニールテープ・・・優しい粘着力と伸びる性質、またバラシやすさもあって、手軽な作業に向いています。
  布両面テープ・・・両面貼り作業用。
  蓄光テープ・・・周囲が明るいときは光を蓄えて、暗くなるとその蓄えた光を放ちます。使用量は最低限で。
  養生用テープ・・・粘着力が弱いテープ。デリケートな素材の保護に使います。
  ※使用不可・・・セルハンテープと紙地のテープ(紙ガムテープが代表的)。バラシや現状復帰がとても困難です。
  ※色・・・白、黒を基本に、グレーや黄色なども少量あると便利でしょう。

Q:トラックロープのかけ方とテッカン結びを教えて下さい。

A:いつか同じ現場になったときに教えます。

Q:壁かけ照明などの室内照明は照明さんにも相談しないといけないものですか?

A:電源の経路・スイッチのON/OFF・明るさや色については相談した方が良いでしょう。

Q:舞台装置の模型は作ったほうがよいでしょうか?

A:装置が複雑さを増すほど、作った方が他セクションとも連携が取りやすいと思います。

Q:舞台美術と照明の関係について。

A:生かすも殺すも照明次第です。

Q:よく使われる素材について。

A:木。安価で加工しやすいので最もよく使われています。他にサンプライ(ダンパネ)、発砲スチロールなど。

Q:安全性の確保のための工夫、留意点。

A:ひとりよがりにならない事。人を見て、場を見て、自分を見て安全を確認して下さい。指差し確認はオススメです。

Q:意外に便利な工具はありますか。

A:クランプや万力のような、強い力で挟んで固定する工具。製作作業にも仕込みにも使えます。

Q:袖幕は吊ってから幅を調節するのですか?

A:まず仕込み図通りに作業して、最終的にその他の道具を含めた調整を必要ならやります。

Q:木材選びや木の種類はどれくらい気にしていますか?

A:価格や質など、現場によって優先事項が違うのでそれに則しています。

Q:強度計算はどうしていますか?

A:経験則で製作して、仮組みで強度を確認しています。

Q:台本より先に舞台美術の案ができることはありますか。

A:あります。出番が来るまで温めておきます。

Q:良い舞台装置、成功と失敗のケースについて経験談など。

A:『皿』足り得た場合。分を超えたり至らなかった場合は失敗だと思います。
  若い頃はとある照明屋さんと「照明が褒められたら舞台のおかげ、舞台が褒められたら照明のおかげ」と冗談を交わし たりしてました。

Q:仕込みの手際をよくするには?

A:装置のチーフとは別に舞台監督を任命しておく事です。

Q:工具について。

A:愛用品や長く使う物にはお金をかけて、その他の物は使い捨て感覚でいいと思います。

Q:mm単位で製作するのですがどうしてもズレます。何かいい方法ありますか。

A:落ち着いてゆっくりやって下さい。慌ててもいい事はありません。

Q:コスト削減のアイデアがあれば。

A:装置は物量が増えると加速度的にコストがかさんでいく傾向にありますので、贅肉(過度の装飾や構造)を削って、少な い道具で大きな効果を狙ったりシンボリックなオブジェ一点で勝負したシンプルでスリムな方向を目指すと良いと思いま す。

Q:どのようなソフトでどのような図面を描くのがいいでしょうか。

A:まずは手書きでもいいですが、キチンと書くのであればCADなどの製図ソフトをオススメします。覚えるのは時間がかか りますが、結局は一番の近道だと思います。
  図面の種類は様々ありますが、舞台平面図・大道具帳と、立体図や模型などの空間を立体的に把握出来るもの、この3 つは最低限欲しいところです。
  図面の様式は三面投影でもパースでもわかりやすければ何でも良いです。
 

 
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