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4月1日より、労災保険特別加入の対象が拡大。フリー俳優・テクニカルスタッフ等の舞台芸術・芸能作業従事者も加入対象に。

2021.04.30 Friday | ニュース

労災保険の特別加入の対象が2021年4月1日より拡大し、フリー俳優やテクニカルスタッフ等を含めた、芸能実演関係者・芸能制作関係者が新たに加わった。

労災保険に加入して保険料を支払うことにより、仕事中や通勤時に怪我や病気、障害または死亡などした場合、補償を受けることができる。



《芸能関係作業従事者の対象》

1.芸能実演関係
俳優(舞台俳優、映画及びテレビ等映像メディア俳優、声優など)/舞踊家 (日本 舞踊 、ダンサー、バレリーナなど)/音楽家(歌手、謡い手、 演奏家、作詞家、作曲家など)/演芸家(落語家、漫才師、奇術師、司会、DJ、大道芸人など)/スタントほか

2.芸能制作関係
監督(舞台演出監督、映像演出監督)/撮影/照明/音響・効果、録音/大道具製作(建設の事業を除く)/美術装飾/衣装/メイク/結髪/スクリプター/ラインプロデュース/アシスタント、マネージメント ほか


《アニメーション制作作業事業者の対象》
キャラクターデザイナー/作画/絵コンテ/原画/背景/監督(作画監督、美術監督など)/演出家/脚本家/編集(音響、編集など)ほか※声優は除く



日本の芸能業界やアニメーション業界では、実態は労使関係にあるにも関わらず、作業従事者を個人事業主とした業務委託契約を結んでいるケースが多い。
それにより、労働基準法に定められた労働時間や賃金など最低限の基準が守られないなど、労働者としての権利が守られていないことが問題視されていた。

今回の改正により、労働契約でない請負などの契約により業務に従事している場合でも労災保険に特別加入することできるようになった。
なお、契約形式に関わらず、実体として労働者と認められる場合は特別加入せずとも労災保険が適用されるため、それにより補償を受けることができる。この場合、事業主が保険料を納めることになる。

労災保険に特別加入する場合、特別加入団体を通じて手続きを行わなければならない。
特別加入団体の例として、4月19日(月)に公式サイトが公開された「全国芸能従事者労災保険センター」などが挙げられる。同サイト上で労災保険の申し込みを行うことができる。
また、一般社団法人日本アニメーター・演出協会(JAniCA)は、アニメーション制作に携わる業務の従事者であれば誰でも利用できる特別加入団体の設立準備していることを明かしている。



《詳細情報》
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11400000-Roudoukijunkyokuroudouhoshoubu/0000145794.pdf


https://www.mhlw.go.jp/content/000755231.pdf
author : fpap | - | -