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ホームページをみていて、なんかひかれちゃったんですよね。

― さっそくですが、よろしくお願いします。大澤さんが芝居を始めたキッカケは?

大澤:いつでしたっけ?4年くらい前です。きっかけは…コレというものはないんですけど、昔から演技力を身につけたいな。役者になりたいという気持ちはありましたね。

― それで、劇団(劇団HallBrothers)に入られたわけですか。

大澤:はい。5年ほど前ホームページをみていて、なんかひかれちゃったんですよね。それで、稽古を見に行ったことが始まりです。

― なるほど。初めて稽古に行った日の事は覚えていますか?

大澤:まず、筋トレから入りました。始まる前に散々キツイキツイと聞いてたんですけど、社会人テニスで鍛えていたので楽勝でしたね(笑)

― なるほど。

大澤:筋トレの後に台本読みの稽古が始まったので僕は見学してました。稽古後、話を聞いて、そのまま入団と、そんな流れです。

― その時の幸田さん*1の第一印象は?

大澤:そうですねー、なんでもすごく理論立てて話してくれる人だなと。頭いいのかなって思ったんですけどね。ま、実際はそんな頭よくなかったっていうか(笑)
 
― いろんな面もみえてくると(笑)

大澤:はい(笑)何事も、理論立てて話す人。あと、擬音がすごく多いな、と。「ぎゅーっていってきゅっっ」っ「ダァァーー、ピタッ!」みたいな感じで。
  1. *1 幸田さん…幸田真洋。劇団HallBrothers主宰。当演劇祭では、『春、夜中の暗号』の演出を務める。

『舞台を成功させなければいけない』という使命感に追われる感覚はありますね。

― 大澤さんの初舞台はいつでしたか?

大澤:実は僕、役者ではなく音響からスタートしたんです。でも、その公演が西方沖地震*2で中止になってしまったんですよね。で、同じ台本で同じものをするときに初めて役者で出演したというわけです。

― そういう経緯で初舞台を踏まれたんですか。

大澤:そうですね。最初の(音響で参加した)公演は、3回公演のうちの1回は公演を実施できたんです。で、残り2公演が地震のため劇場閉鎖で中止。その後8月に再び行ったリベンジ公演で役者デビューとなったというわけです。

― それは初めての公演で大変な体験でしたね。

大澤:中止の公演もリベンジの公演も、ぽんプラザホールでした。僕にとっても思い出深いこのホールが今年10周年というのは感慨深いものがありますね。

― そうだったんですね。初舞台にもなったぽんプラザホールの第一印象はどうでしたか?

大澤:そうですねー。実は僕、それまで劇場へ行ったことがなかったこともあって劇場=映画館という 感覚を持っていました。なので初めて客席見たときはこの劇場、小さいなと思っちゃいました。

― なるほど。実際舞台に立ってみたら、どうでした?

大澤:客席からみた感じよりも大きかったですね。でも、すごく緊張すると思ったら、実際は全く緊張しなかったです。今でも、本番で緊張するということはないですね。でも、本番が近づくにつれて、舞台を成功させなければいけないという使命感に追われる感覚はありますね。

― 本番へ向けて気持ちを高めるためになにか行うことなどありますか?

大澤:んー。特にはないですね。僕、あまり情熱的なタイプではないんです。どちらかというと、常に自然体で、一つずつ積み上げていく感じ。コツコツタイプです。

― そうなんですね。(笑)
  1. *2 西方沖地震…福岡県西方沖地震は、2005年3月20日に福岡県北西沖の玄界灘で発生した最大震度6弱の地震。演劇界でも公演の中止や、劇場損壊等の被害が出た。

後藤さんの演出は明確でわかりやすい

― 今回、初舞台を踏んだぽんプラザホール10周年で『夏の夜の夢』に出演されるわけですが、劇団公演との違いは感じていますか?

大澤:劇団の幸田は、非常に細かい演出をします。一方で後藤さん*3は、役者に自由にやらせて引き出すという方法論なんですよね。

― 自由と言っても、演出家とのセッションみたいなものはあるわけですよね。

大澤:今回僕は戯曲を読んで、イメージをつけた上で稽古にいったんです*4。それもあってか、演出家と僕の間で、キャラクター設計の違いや作品の方向性に対する葛藤がありました。僕、ディミートリアスは、「嫌なやつ」みたいな感じではなくて、「ダメな男」っていうか。あくまで、ライサンダー*5の引き立て役だと思ったんですよね。

― 実際に稽古を重ねてきて、どうですか?

大澤:そうですね。まだ、完全に落とし込めていない部分もありますが、後藤さんの演出は明確でわかりやすい。 求められていることと、自分の中のものを融合させてベースは崩さずに、言葉に色をつけていきたいと思っています。

― 「言葉に色を」。なにやら素敵ですね。

大澤:何気ないセリフも変化させながら、違う攻め方を試しています。

― ディミートリアスとして板に立っていたら、毎日進化していきますもんね。

大澤:はい。役者として、日々試行錯誤の毎日です。納得がいくまで、ぎりぎりまで動き続けようと思っています。

(敬称略)
  1. *3 後藤さん…後藤香。『夏の夜の夢』の演出家。
  2. *4 戯曲を読んで…福田恆存訳を読んで稽古場に臨んだ。
  3. *5 ライサンダー…ディミートリアスの恋敵。ハーミアとの悲痛の恋に生きる孤高の騎士。

上演日時
8月27日(金) 14:00 ☆ / 19:30
8月28日(土) 14:00 / 18:00
8月29日(日) 14:00 / 18:00 ◎
8月31日(火) 19:30
9月1日(水) 19:30
開場時間は開演の20分前。受付は開演の40分前。
上演時間(予定):105分

☆=中高生招待公演
◎=アフタートーク有
アフタートーク
『夏の夜の夢』8月29日(日)18:00開演の回終演後は、演劇評論家の扇田昭彦さんをお招きして、今回演出を務めます後藤香さんとのアフタートークを予定しています。

ゲスト/後藤香(演出家)、扇田昭彦(演劇評論家)
日時:8月29日(日)18:00開演の回終演後
劇評募集
詳しくは『夏の夜の夢』の劇評募集ページへ
会場
ぽんプラザホール
料金
前売: 1,500円 / 当日: 1,800円
[ Lコード:89993 ]
日時指定・全席自由
チケット発売日
2010年6月21日(月)
チケット取扱
ローソンチケット、イープラス、ピクニック
問い合わせ
NPO法人FPAP
E-mail: 10kinen@fpap.jp
TEL: 092-262-5027
FAX:092-262-5047