観劇ディスカッションブログ

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レポート:江利角 直由

2011.04.12 Tuesday | 第3回

ゲキバカ2011年 春の三大都市巡業 「ローヤの休日」
作・演出 柿ノ木タケヲ

今回、この「ローヤの休日」を観て、やはり脚本と演出が同じと言うことは、作品にとって大切なものだと思った。また、この劇団の持ち味である「エンターテイメント性」が、作品をより面白く引き立てていた。

ローヤの中で繰り広げられる物語で、話はシンプル。すごくわかりやすい。お客さんが、若い人が多かったのもうなずける。気軽に観れる作品だと思う。しかし、作品に登場するキャラクターに1つ1つ物語があるから観ていると愛着が湧いてくる。

ディスカッションでも話題になったが、オープニングのダンスがすごかった。多分、それを全て台詞にすると長く、また印象に残りにくい。ダンスという表現で、説明したいことを十分説明できていた。しかも、それでいて印象に最後まで残った。それは、ダンスという表現が、脚本にマッチしていたのだと思う。そこまでもって来た役者もすごいが、ダンスに切り替えた演出もすごい。

また、お客さんに囲まれた舞台でどの角度のお客さんにも見える工夫、決して広くない舞台で多くの役者がいたが、立ち位置がよかった。

あと、音にまでこだわっているのはディスカッションの時に話題になった。とくに音質である。牢屋の上から落ちてくる雫など、この牢屋がどのような高さなのかも想像できる。このような感じのお芝居は音にこだわりを持つことの大事さを痛感した

最後に、最初から最後まで集中して見れたのは、この作品の随所に飽きさせない工夫がしてあるからだと思う。どの席から見ても芝居を楽しめ、お客さんを大事にすると言う姿勢が全面的に出てきたと思う。僕の劇団も同じようにエンターテイメントな作品なので、すごく参考になった部分の多い作品だった

erikaku
  
  
  
  
  
  
  
江利角直由(第3回) | comments (1234) | trackbacks (0)